はい!こちら、ぬいぐるみーず探偵局です♪



「おかえり」

元の陽菜ちゃんの部屋。

陽菜ちゃんはぐっすり寝ている。

「どうだった?」

ペン太郎とルカが急かすように。

「うん、分かったよ」

「ほんと?よかった」

ウサの長い耳がピンッと立った。

「何処にあったんだい?」

「ランドリーボックス」

「ランドリーボックス?」

みんなに説明をして

「そういや今日は一日中雨降りだもんね」

うん、もうすぐ梅雨も明けるだろうに昨日今日とシトシト降り続いている。

僕達も湿気で体がちょっと重い。 湿気は我々ぬいには大変なんだ。

「明日、陽菜ちゃんに言う?」

「陽菜ちゃんが起きる前に志織ちゃんが洗濯しちゃうよ。そうしたら見つけちゃう。もしかしたら陽菜ちゃんの不注意だって叱るかもしれない」

う~ん、そうだね。 もし陽菜ちゃんが叱られたら可哀想だよね。

明日は雨でも志織ちゃんは洗濯をするだろう。 三日もしないなんて無理だ。

四人家族だから洗濯物は多いもん。 それに一応この家には乾燥機もあるし。

「じゃあ、どうする?今から陽菜ちゃんを起こす?」

それも可哀想だよ。

「僕達で取りに行こう」

「熊五郎、志織ちゃんや恭介パパにバレないかい?」

確かに絶対バレないって保証はない。 でも…

「陽菜ちゃんの為だ。ビー玉を取って来て陽菜ちゃんの夢の中に入って説明するよ」

いくら魔法熊でも何でも出来るわけじゃない。

僕の出来ることは夢の中に入ることと透明ぬいになること、そして時間を遡ることだけだ。 ランドリーボックスからビー玉を移動することは出来ない。

てか、この移動の方が簡単な魔法のような気がするんだけど。

なんて言ってる場合じゃない。

「じゃあ、ビー玉回収作戦決行!」

「ラジャー!」



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