はい!こちら、ぬいぐるみーず探偵局です♪
洗面所から出ようとすると
あ、足音がする。
あれは…
「涼ちゃんか陽菜ちゃんだね」
ペタペタって子どもの足音。
陽菜ちゃんならいいけど涼ちゃんだとヤバい。
「熊五郎、ビー玉!何処かに隠さないと」
そうだ。 僕達は透明ぬいだからいいけど、そうすると僕の持ってるピンクのビー玉だけが浮いてフワフワ動いてるように見えちゃう。
慌てて棚にあるバスタオルの間にビー玉を隠す。
あ、もう一つ違う足音がする。
覗くと陽菜ちゃんと志織ちゃんだ。
「陽菜、おしっこなの?」
「ママ、ぬいぐるみーずがいないの」
わぁ~ヤバイよ。
陽菜ちゃん起きちゃったんだね。
「そんなはずはないでしょ?いつだってベッドで一緒に寝てるじゃない」
僕達がいないから捜しに来たんだ。
「みんな、部屋に戻るよ」
「ビー玉は?」
「後から取りに戻るよ。ベッドに僕達がいないと志織ちゃんが不審に思うよ」
陽菜ちゃん達の横を通り抜け急いで二階へ。
ベッドに戻り
「ミラクルマジカルヒナクル。えいっ!」
透明ぬいから元に戻る。
ドアが開いて
「ほら、ちゃんといるわよ」
布団を捲って僕達がいるのを志織ちゃんが確認。
「ほんとだ」
陽菜ちゃん、まるで狐に摘ままれたような顔になっちゃった。
ごめんね陽菜ちゃん。
「さ、陽菜も寝なさい。それともママと寝る?」
「ううん、くうたちとねる」
「そう。じゃあ横になって目を閉じて」
「おやすみなさいママ」
「おやすみなさい陽菜」
陽菜ちゃん目を閉じて…
チュッ!
志織ちゃんが額にキスをして部屋を出て行ったよ。