はい!こちら、ぬいぐるみーず探偵局です♪



洗面所に行きバスタオルの間にあるビー玉を取り出してまた抜き足差し足忍び足で二階に戻る。

ドアを開けると

「わっ!びーだまがフワフワういてる!くうね?」

陽菜ちゃんが目を輝かせてビー玉を追っている。

「うん、僕だよ」

魔法の呪文を唱えバトンを振る。

「はい陽菜ちゃん、ビー玉だよ」

ビー玉を差し出すと

「くう、ありがと!みんなもありがと!」

ビー玉を受け取らずに僕達をギュッと抱きしめた。

「陽菜ちゃん」

「ひな、びーだまがかえってきたのもうれしいけどみんながいっしょうけんめいにさがしてくれたのがうれしいの。それに…」

「うん?」

陽菜ちゃんがちょっと悲しそうな顔をして

「ひながポケットにいれたのをわすれてたんだもん」

シュンと項垂れる。

「陽菜ちゃん、たまには忘れることもあるよ」

「そうだよ」

「これから忘れなきゃいいだけだよ」

「もう陽菜ちゃんは忘れないよ」

ぬいぐるみーずが口々に言う。

「みんな…うん。ひなもうぜったいにわすれないよ。せんたくかごにいれるときはちゃんとポケットのなかをみるよ」

うんうん、それでいいんだよ。

一回失敗したら次は同じ失敗はしないよ。

陽菜ちゃんは一つ勉強したんだよ。

「ほんと、ありがと!みんなだいすき!」

陽菜ちゃん、僕達はその言葉だけで充分だよ。

僕達が生きてるって、魔法熊だってバレちゃったけど、そんなのもうどうでもいいよ。

陽菜ちゃんの役に立てただけで嬉しい。

だって僕達は陽菜ちゃんの親衛隊だもん。

僕達は陽菜ちゃんに抱き着いて

「僕達も陽菜ちゃんが大好き!」



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