はい!こちら、ぬいぐるみーず探偵局です♪



「おにいちゃん、ひなのびーだましらない?」

階段をドタドタ降りてきてリビングにいる涼ちゃんにオルゴール箱を突きつけている。

「ビー玉?陽菜の宝物だろ?そのオルゴールに入れてるんじゃないの?」

「うん、そうなんだけどないの。ほらみて」

それは涼ちゃんの親友の悠ちゃんが陽菜ちゃんの記念日にプレゼ ントしてくれるビー玉。

陽菜ちゃんは悠ちゃんが大好きなんだ。

だから悠ちゃんからもらうビー玉は陽菜ちゃんの宝物。

オルゴールの箱に大事にしまわれている。

「あるじゃない」

涼ちゃんが覗き込むと確かにビー玉が入ってる。

「ひとつたりないの。ピンクのキラキラしたのがないの」

そのビー玉は今年の誕生日に悠ちゃんがプレゼントしてくれたも の。

「どこかに出しっぱなしにしてるんじゃない?部屋の中を調べた?」

「みたよ。つくえのしたもベッドのしたも。おにいちゃん、ひなのおへやにはいった?」

「入るわけないだろ。第一毎日一緒に帰ってくるから知ってるだろ。それにいつ無くなったんだよ?」

涼ちゃん、陽菜ちゃんに疑われてプンプンだよ。

「きのーはあったよ。ほいくえんからかえってからみたもん。でもきょうかえってみたらなかったの」

陽菜ちゃん毎日帰ったら着替えてあのオルゴール箱を覗くのが習慣なんだ。

「ふ~ん、変だね。ビー玉が自分でオルゴール箱から飛び出すわけないし」

うん、いくら陽菜ちゃんが大切にしてるからっていってもビー玉はビー玉、ガラス玉だもんね。



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