はい!こちら、ぬいぐるみーず探偵局です♪
「陽菜、じゃあやっぱりビー玉は陽菜の部屋にあるんじゃない? 陽菜が蓋を閉じる時に転がったのかもしれないわよ」
「ひな、おへやさがしたもん」
「見落としてるのかもしれないわよ。ママも一緒に探してあげるから」
「ママ、いいよ。僕が行くよ。ママは晩御飯の用意して」
涼ちゃん優しいね。
「じゃあ涼お願いね」
「うん。陽菜行くよ」
二人は二階へ、志織ちゃんはキッチンへ。
リビングは僕達だけになり
「なぁ、ペンどう思う?」
「う~ん、たぶん志織ちゃんが言うように陽菜ちゃんが落としたのに気づいてなかったんだと思うよ。涼ちゃんが行ったから見つかるさ」
「そうだね」
「うん、きっと見つかるよ」
わん吉とラッキーもペンの意見に賛成のようだ。
僕もそう思うんだけど…
あ、階段を降りる足音。
僕達はお喋りを止めてまた普通のぬいぐるみに戻る。
「ママ」
「見つかった?」
「ううん。やっぱりないよ。ね、おにいちゃん」
「うん。本棚の隙間も箪笥の隙間も見たけどなかったよ」
「変ねぇ」
「どーしよう、みつからなかったら」
陽菜ちゃんの大きな瞳から涙が零れた。
「泣かないの。きっと見つかるから」
志織ちゃんが陽菜ちゃんを抱っこして慰めてる。
「み、みつかる?」
「ママもまた後から探してみるからね。陽菜が見つからないって諦めたら本当に見つからないわよ。絶対に見つかるって思ってないと」
「う、うん、そうだね。みつかるよね」
志織ちゃんに涙を拭いてもらいちょっと笑顔に。
うん、陽菜ちゃんにはやっぱり笑顔が一番だよ。