貴方に好きって言われたい



「一緒に帰りませんか?」




「あーー」








「何あんた、白の彼女?」




「そうだよ、お前知らないの?
ほら、唐木 柚ちゃんじゃん!近くで見るとまじ可愛いーー」







宮本君の言葉をかき消すくらい大きな声で話しかけられ……てない、よね?






これは……話しかけられているんだろうか?








宮本君のグループの人達が、興味津々に私を見る。







中には好意的じゃない目を向けてくる人もいるけれど……








いや、だめだめ!


宮本君の友達を悪く言っちゃ。









「ねー柚ちゃん、連絡先教えてくれない?」







思考の渦にはまりかけていた私は、一瞬遅れてしまった。








「え……あ、」







ごめんなさい、と断る前に、宮本君が口を開ける。



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