貴方に好きって言われたい
「ーー無理だから」
目を合わせず、告げられた拒否の言葉。
無理って……
わ、私じゃないよね?
お友達に言ったんだよね?
……でも、宮本君が無理っていう理由は?
まさか、独占欲?
……いやぁ、落ち着け私。
そんなこと、絶対有り得ないでしょ。
「えー、白いっつもそれじゃーん?連絡先くらいいいよね、柚ちゃん」
「無理っつってんだろ」
独占欲なんて自惚れもいいとこだよね。期待するだけ無駄なのに。
ま、とりあえずもう一度言ってみよう!
今日はいつもより頑張るって、美里ちゃんに言ったもん。
「……柚ちゃん聞いてる?」
よしっ!
もう少し粘って駄目なら、今度は誕生日だって言おう!
きっと、そう言えばさすがの宮本君でも一緒に帰ってくれるよ!
ポジティブに考え直して、宮本君を見つめる。
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