ホストの王子様
ぶーぶーぶーぶー
翼からの着信です。
え?着信?
正直、めんどくさい。
女を弄んでる男に弄ばれて、そんなのは嫌
そー思っている
だから、いっそのことお店にも行かない
今後会わないだろう
確信をして、声を変えてあげた
「もしもし~?どうした?」
『今日、お店おいでよ』
「いかないかなー?」
『なんで?』
「私ね、翼くんのこと好きになったみたい
だから、お客様としてじゃなくて、プライベートがいいかな。」
『意味わかんない(笑)』
「んー、要するに、大好きだよ?」
大好きという言葉に神経を集中させ、甘えモードだ
『は?(笑)
ちょ、けんじ、聞いて、ホストの俺が、女に惑わされてる』
なんて、言ってるのを聞いて、面白くて仕方なかった
「でも、大好き。好きだよ。お客様はやだ」
バカみたい
こんなのに引っかかるわけないとわかっていても、喜ぶ男はバカみたい
『まぁ、今日は来なくていい』
「わかった。バイバイ。好きだよ」
『バイバイ』
ブチ