Tatarian aster
5
『でも、勉強誰に教えてもらうの?』
『1組の前田? 3組の菅原? 5組の十時?』
と3年で頭のいい奴の名前を挙げていく。
『えっ? まこっちゃんが教えてくれるんじゃないの?』
そういって乃愛は首を傾げた。
『は?なんで俺なんだよ。』
頭を掻いて、イライラしたそぶりを見せる。
でも、内心ちょっと嬉しかったりもするんだ。
『ねぇ、お願い!お金あげる以外ならなんでもするからぁ~』
乃愛は俺の腕をつかみながら、必死になっている。