Dear.


集合時間に、わたしはカナに髪をハーフアップにしてもらって広場に下りた。

朝の集いが終わって、朝食の時間がくると、わたしは、咲真くんの姿がないことに気づく。

食堂に向かうと、各班の食事長がテーブルについていたので、そういえば、咲真くんも食事長だったことを思い出す。

「こっちこっち」

わたし達は、咲真くんが手を振っているテーブルに向かった。

「食事長って、こういう仕事担当なんだ…」

わたしのつぶやきに、カナが少し呆れたように笑う。

「そうだよ。じゃなきゃ、食事長がいる意味ないじゃん」

「そっか、そうだね」

テーブルにつくと、美味しそうな料理が並んでいて。

おかずは、鮭、金時豆、トマトとキュウリのサラダ。

ごはんと、おみそ汁はほかほかと湯気を上げている。


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