Dear.
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朝食を食べ終わると、自由時間になった。
わたしとカナは、とりあえず、外に出てきて、森を歩くことにした。
「自由時間とか、いらなくね? やることないよね」
「それな…」
「自然と触れ合う時間なんてなくていいしっ」
カナが、足元の石を蹴った。
わたしはうーん、と伸びをして。
「あーあ、写真でも撮ろー」
カナは、ポケットからスマホを取り出して、写真を撮った。
「そういえば、みさ、今、スマホある?」
「う、うん」
わたしもポケットから、スマホを取り出す。
写真を撮って、ママに見せようと思って、持って来たんだ。
「よかった! じゃ、行こっ!」
「え、どこに??」
「まあまあ、行けば分かるよ〜」
「えー?」
わたしは、カナに引っ張られるまま、歩いた。