Dear.



「重っ……。あー、重いし眠いし疲れたわー…」

ついさっきの自由時間には、あんなに元気だったカナが、帰る頃になると、すっかり元のテンションに戻ってしまっている。

よっこらしょ、とバスの座席に座るカナは、ほわぁ、と変なあくびをした。

「着いたら起こして…」

「う、うん」

わたしが頷くと、目を閉じる。

「…ふぅ」

走り出すバス。

昨日からのテンションも、少しずつ落ち着いていく感じがして、なんだか、寂しくなる。

少し時間が経つと、バス内の寝ている人率が、すごく増えて。

静かなバスで、わたしは、最後まで窓の外を眺めて過ごした。
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