Dear.
「…って、ノリで返事しちゃった。ごめんね?」
「いや、大丈夫! …どうする? 待ってる?」
「うーん、多分、だいぶかかると思うんだよね…」
「じゃあ、俺らで回る? 今野がいいなら、だけど」
「そうだね…」
わたしと咲真くんも歩き出した。
よく考えると、ダブルデートみたいで。
いきなり熱くなる顔を手で挟む。
…って、わたし、何考えてるの!?
「あ、あれ空いてる! あれやろ!」
「え、ちょ、ちょっと…」
わたしは、顔を隠せるようにと、咲真くんの手を引っ張って、空いているゲーム機の中に飛びこんだ。