Dear.



ピコン、とLINEの通知音がして、スマホを見ると、

『ごめん、ゲーム中だったかなɿ(。・ɜ・)ɾⓌⓗⓐⓣ?』

というカナからのメッセージが入っていた。

「相澤?」

「う、うん、」

咲真くんに返事をして、急いでメッセージを返す。

『ううん、だいじょーぶ٩(*´꒳`*)۶ 集合する?』

そう送ってわずか五秒。

カナから、またメッセージが来る。

『おけ(๑•̀ᴗ- )✩ じゃ、入口で集合しよっ!』

『(๑˙³˙)و』

と、返信して顔を上げる。

「えっとね…、入口で集合だって」

「ん。おけ」

わたしは、リュックにスマホを入れて、ファスナーを閉めようとすると、小さな箱が目に入る。

咲真くんが取ってくれた腕時計だ。

それを見て、つい緩んでしまう頬を押さえて歩くと、ゲーセンの入口にカナと和泉くんが立っているのが見えた。

わたし達に気付いて、手を振るカナ。

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