Dear.


「いらっしゃいませ〜、四名様ですか?」

「あ、あの、予約した、相澤です!」

「あ、はい! 相澤様ですね! では、こちらへどうぞ〜」

笑顔で応対する店員さんと、これまた笑顔のカナ。

…予約?? どういうことだろう?

わたしが頭の上にはてなをいっぱい浮かべていると、カナがニヤニヤと笑った。

「え……?」

ちょっと、意味がよくわからないんだけど。

とりあえず、通された席に座ると、店員さんが、何かを持って席に来た。

お、きたきた、とつぶやくカナ。

正面に座る男子二人も、状況を理解しているみたいで。

何も分かってないのは、わたしだけ…?

プチパニックを起こすわたしの前に、お皿に乗ったケーキが置かれる。

いちごがいっぱい使われている、ちょっと小さめなホールケーキ。

「ごゆっくりどうぞ〜」

そう言い残して去っていく店員さんを呆然と見つめていると、三人が笑顔で言った。

『サプラーイズ!!』

「え、!?」
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