Dear.



「今野、ひどい……」

休み時間に、後ろから、机に突っ伏していた咲真くんの恨みがましい声がかかる。

「…う。…ご、ごめんね…」

わたしは、恐る恐る振り返る。

わたしも、さっきの推薦にのってしまった一人、なんだよね……。

咲真くんは、はぁ、と息を吐いて。

「まあ、今野が言い出した訳じゃないけどさ、」

と、遠くにいる和泉くんを睨んだ。

「ご、ごめん………」

わたしが、頭を下げると、咲真くんは、声を立てて笑った。
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