Dear.
✤
「今野、ひどい……」
休み時間に、後ろから、机に突っ伏していた咲真くんの恨みがましい声がかかる。
「…う。…ご、ごめんね…」
わたしは、恐る恐る振り返る。
わたしも、さっきの推薦にのってしまった一人、なんだよね……。
咲真くんは、はぁ、と息を吐いて。
「まあ、今野が言い出した訳じゃないけどさ、」
と、遠くにいる和泉くんを睨んだ。
「ご、ごめん………」
わたしが、頭を下げると、咲真くんは、声を立てて笑った。