Dear.
第三章 想
想うのは 懐かしくも切ない日々
あの頃は ただ 笑っていられた
何かを 失うなんて 疑うことも知らずに
時に流されるように 過ごしてきた日々は
こんなにも 安らかなのに
想うのは きみといたときのことだけ
幸せが こわい
いつか 全てを 失うのではないかと
それなら いっそのこと
自分が 消えてしまえばいいのに
不意に差した 一条の光
どうして こんなにも 優しい
どうして こんなにも 美しい
自分の存在を 認めてくれなくていい
なのに どうして
その面影に 涙が溢れて
その笑顔に 腕を伸ばしてしまう
“希望”を 抱きしめたくなる
想いが 今
つながってゆく