Dear.

「はい、一人負けおめでとうございまーす。あ、あたしプレミアムストロベリーがいい」

「は!? おい相澤、それめっちゃ高いじゃんっ」

「ジャンケンに負けたのは涼でしょ」

…会話の通り、ジャンケンで一人負けした和泉くんにすごく高いアイスを要求するカナ。

わたしと咲真くんはにこにこと眺めていて。

「…分かったよ。サクと今野は?」

「あ、俺、プレミアムバニラで」

「あ、じゃあわたしもプレミアムバニラで」

「は、ちょ、お前ら俺の所持金何円だと思ってんだよ?」

わたしと咲真くんが合わせて言った言葉にスクバを振り回す和泉くん。

ちょっと、可哀想だ。

「あはは、ごめん。わたしは普通のバニラアイス、お願いします」

「えー、みさ、こーゆー時はめちゃくちゃ高い物を頼まなきゃー」

…なぜかドS発言を笑顔で言うカナ。

和泉くんはカナを睨むとため息をついてコンビニに入って行った。
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