Dear.
「…おっけ。ありがと。じゃ、俺が起きた時間に電話するから」

モーニングコールな、と笑う彼。

わたしは、ぶんぶんとヨコに首を振った。

「え、え、本当にいいよ、大丈夫」

咲真くんはからかうように笑って。

「いや、もう電話番号聞いたし。電話するかは俺次第」

「あ、ありがとう…」

諦めてお礼を言うと、いえいえ、と返される。

…どうしよう。

なんか、明日香ちゃんに悪いことしてる?

でも、ごめん。

何でだろう。


ーすごく嬉しいんだ。
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