Voice Story.
その時後ろから隼斗君の声が聞こえてきた
「ね、アンタこそ朋美の話ちゃんと聞けば?」
振り向くと隼斗君は鋭い目付きでさっきの人を見ていた。
「え?」
「朋美は声が出せない、だからああやって文字を打とうとしてたんだ、それを無視したのはアンタだろ?」
まずい....!私は急いで隼斗君のところに向かった。
『私は大丈夫だから!!!!それにこの人だって悪気があったわけじゃないんだし』
スマホの画面を隼斗君に見せる。
「朋美....ごめん」
隼斗君はしゅんとした様子で謝った
『謝らないで、私のために言ってくれて嬉しかったよ、ありがとう』
画面を見せて次の文を打つ。
『ちゃんと説明しておけばよかったんだけど....嫌な思いさせてごめんなさい』
そしてさっきの人に見せた
「う、ううん....こっちこそごめんね....ちゃんと話聞いてなかったの私の方だったよ....」
いい人でよかった....
その後、私達はさっきの小説の話をしたりした。
もう取り合ってもらえないと思ってたけど私の視界は思った以上に狭かったみたいだ....話してみればわかってくれる人もいる。
....だけどそうじゃない人もいる....その事を忘れてはいけない。
私は話ながらそんなことを思っていた。