誰よりも優しい総長様 番外編

｢そういえばもぅ3年になるのね…｣


突然呟くお母さんに驚きながらもあたしはそれに頷いた。


｢今年も行くんでしょ？｣


あえて場所は言わないけど訪ねてくるお母さんにあたしはそっと返事する。


｢行くよ。｣


それからは誰も何も言わなかったけど、朝食を食べ終えたあたしは由唯をお母さんに任せて部屋に戻って着替えと簡単な支度を整えた。


しばらくすれば廊下からﾄﾝﾄﾝﾄﾝと小さな足音が聞こえてくる。


｢まーま！あちぇて！ゆーくんだよ！｣


そんな可愛らしい呼び声と共に扉を叩く音がした。