毛づくろう猫の道しるべ
第三章 頭上で揺れる猫じゃらし
1
あれから数日後、人間関係が上手くいかないまま時が過ぎ去った。
クラスに入れば、希莉との距離感の問題。
放課後気乗りしないままに、サッカー部の部室へ足を運ぶ日々。
一人帰宅中、サクライさん親衛隊を避けるサバイバル。
何かの罰ゲームかというくらい、そのへんに敵やゾンビがいて逃げ惑うような高校生活となってしまった。
サクライさん親衛隊隊長の常盤さんと、帰宅途中で一度遭遇した時は、全速力で走って逃げた。
「あんた、なんで逃げるのよ」
『泣く子はいねがぁぁ』とナマハゲを想起するくらい声を上げられて、リアル鬼ごっこのように追いかけられた時のあの恐怖感は、戦場さながらの迫力だった。
隣のクラスの加地さんは、たまに廊下ですれ違うが完全に無視され、わたしの存在を真っ向から否定している。
クラブでは部員がいるのでかろうじて最低限の会話があるが、まだ慣れなくてキビキビ動けない私を容赦なく押しのける。
仕事ができないレッテルを押し付けるようだった。
この二人は別に避けることで回避できるが、希莉についてはそうも行かない。
元に戻りそうで戻らないようなヤキモキ感が一番苦しかった。
クラスに入れば、希莉との距離感の問題。
放課後気乗りしないままに、サッカー部の部室へ足を運ぶ日々。
一人帰宅中、サクライさん親衛隊を避けるサバイバル。
何かの罰ゲームかというくらい、そのへんに敵やゾンビがいて逃げ惑うような高校生活となってしまった。
サクライさん親衛隊隊長の常盤さんと、帰宅途中で一度遭遇した時は、全速力で走って逃げた。
「あんた、なんで逃げるのよ」
『泣く子はいねがぁぁ』とナマハゲを想起するくらい声を上げられて、リアル鬼ごっこのように追いかけられた時のあの恐怖感は、戦場さながらの迫力だった。
隣のクラスの加地さんは、たまに廊下ですれ違うが完全に無視され、わたしの存在を真っ向から否定している。
クラブでは部員がいるのでかろうじて最低限の会話があるが、まだ慣れなくてキビキビ動けない私を容赦なく押しのける。
仕事ができないレッテルを押し付けるようだった。
この二人は別に避けることで回避できるが、希莉についてはそうも行かない。
元に戻りそうで戻らないようなヤキモキ感が一番苦しかった。