毛づくろう猫の道しるべ
3
「危ない!」
四方八方から悲鳴に似た叫びが聞こえたと同時に、バーンというとてつもないエネルギーを顔に感じ、無理やり鼻にスイカが押し入って爆発するような衝撃が走った。
脳天をつくようなかち割られた痛さ、そして後ろにドシーンと倒れ込んでお尻まで痛い。
気が遠くなりかけて痛さに悶えて蹲(うずくま)っていると、ドタドタと何本もの足が慌しく集まってきて私を取り囲んだ。
「大丈夫か」
大丈夫じゃない。
痛すぎる。
フンガーと息も絶え絶えに苦しんで地面に座り込んでいた私の体が、引き上げられた。
「ほら、立つんだ。しっかりしろ」
がっしりと支えられ、部室へと連れて行かれる。
「だ、大丈夫ですがら゛」
鼻にかかっただみ声で懸命に答えるも、実は全く大丈夫ではない。
ヨタヨタとふらついて、崩れるように椅子に座ればやっと気がついた。
私を支えて運んできたのは草壁先輩だった。
「もう、一体何やってるのよ」
サクライさんが部室に駆け込んできた。
「すみません」
鼻を押さえながら涙目で謝った。
四方八方から悲鳴に似た叫びが聞こえたと同時に、バーンというとてつもないエネルギーを顔に感じ、無理やり鼻にスイカが押し入って爆発するような衝撃が走った。
脳天をつくようなかち割られた痛さ、そして後ろにドシーンと倒れ込んでお尻まで痛い。
気が遠くなりかけて痛さに悶えて蹲(うずくま)っていると、ドタドタと何本もの足が慌しく集まってきて私を取り囲んだ。
「大丈夫か」
大丈夫じゃない。
痛すぎる。
フンガーと息も絶え絶えに苦しんで地面に座り込んでいた私の体が、引き上げられた。
「ほら、立つんだ。しっかりしろ」
がっしりと支えられ、部室へと連れて行かれる。
「だ、大丈夫ですがら゛」
鼻にかかっただみ声で懸命に答えるも、実は全く大丈夫ではない。
ヨタヨタとふらついて、崩れるように椅子に座ればやっと気がついた。
私を支えて運んできたのは草壁先輩だった。
「もう、一体何やってるのよ」
サクライさんが部室に駆け込んできた。
「すみません」
鼻を押さえながら涙目で謝った。