毛づくろう猫の道しるべ
第四章 ぎゅっと抱きしめられた猫
1
放課後、雨はしとしとと降り続けたままだった。
早めの判断をしてよかったと窓の外を見てから、私は部室へ向かった。
部室に入る時はいつも緊張する。
中にはすでに数人集まっており、私の姿を見るや「うっす、マネージャー」と気軽に挨拶が飛んできた。
「お疲れさまです」
無難に返事を返しておく。
「今日は練習する場所あるの?」
「はい。いつもの場所取りました」
加地さんからは特に何も言ってこなかったので、私はいつもの場所が取れたと思っていた。
だが、その場所へ数人の部員と行った時、知らない人達が使っていて私は面食らった。
事情を聞けば、野球部の人達だった。
いつもはサッカー部が先に取るから、雨の日はサッカー部の場所というイメージだったが、誰もこの部屋を使う予定がなかったので、使用する事にしたらしい。
どういうことだ。
場所取りがきちんとできてなかった。
血の気がどんどん引いていき、震えまできてしまう。
すぐさま、側にいたサッカー部員達に謝るも、何が起こってるか把握できずに混乱していた。
なぜ場所が取れなかったんだろう。
加地さんが使用許可を取るといったから、私は全てを任せてしまった。
早めの判断をしてよかったと窓の外を見てから、私は部室へ向かった。
部室に入る時はいつも緊張する。
中にはすでに数人集まっており、私の姿を見るや「うっす、マネージャー」と気軽に挨拶が飛んできた。
「お疲れさまです」
無難に返事を返しておく。
「今日は練習する場所あるの?」
「はい。いつもの場所取りました」
加地さんからは特に何も言ってこなかったので、私はいつもの場所が取れたと思っていた。
だが、その場所へ数人の部員と行った時、知らない人達が使っていて私は面食らった。
事情を聞けば、野球部の人達だった。
いつもはサッカー部が先に取るから、雨の日はサッカー部の場所というイメージだったが、誰もこの部屋を使う予定がなかったので、使用する事にしたらしい。
どういうことだ。
場所取りがきちんとできてなかった。
血の気がどんどん引いていき、震えまできてしまう。
すぐさま、側にいたサッカー部員達に謝るも、何が起こってるか把握できずに混乱していた。
なぜ場所が取れなかったんだろう。
加地さんが使用許可を取るといったから、私は全てを任せてしまった。