毛づくろう猫の道しるべ
第二章 うっかり迷い込んだ猫道
1
朝から降り続けた雨は、午後から弱まりを見せ止みそうになっている。
天気ですら落ち着いてきているというのに、私の問題ときたら……。
自然の摂理なのに、弱まっていく雨が憎たらしい。
結局希莉とは気まずいまま、碌に話もせずに放課後を迎えた。
もう一度希莉の元へいって話し合いをした方がいいだろうか。
このまま放っておけば、明日の朝がもっと辛くなる。
私が迷っている時、帰り支度をしている希莉の元へ柚実が近づいていった。
時折私の様子を伺ってちらちら見ていたが、私は怖くて目をそらし、慌しく帰り支度をするフリをしてしまう。
素直になれない馬鹿げた行動なんて、相手はお見通しなのに、普通を装う自分が哀れでならなかった。
柚実と話し込んでいるときも、希利の機嫌は悪そうだった。
きっと私の事を話しているに違いない。
見かねた柚実が説得してくれている期待を持ち、私は席についたまま様子を伺っていた。
だけど、希莉は不機嫌な態度を隠すことなく、柚実すら放っておいてプイと一人で先に帰ってしまった。
天気ですら落ち着いてきているというのに、私の問題ときたら……。
自然の摂理なのに、弱まっていく雨が憎たらしい。
結局希莉とは気まずいまま、碌に話もせずに放課後を迎えた。
もう一度希莉の元へいって話し合いをした方がいいだろうか。
このまま放っておけば、明日の朝がもっと辛くなる。
私が迷っている時、帰り支度をしている希莉の元へ柚実が近づいていった。
時折私の様子を伺ってちらちら見ていたが、私は怖くて目をそらし、慌しく帰り支度をするフリをしてしまう。
素直になれない馬鹿げた行動なんて、相手はお見通しなのに、普通を装う自分が哀れでならなかった。
柚実と話し込んでいるときも、希利の機嫌は悪そうだった。
きっと私の事を話しているに違いない。
見かねた柚実が説得してくれている期待を持ち、私は席についたまま様子を伺っていた。
だけど、希莉は不機嫌な態度を隠すことなく、柚実すら放っておいてプイと一人で先に帰ってしまった。