さよならはまたあとで

私なんか、邪魔できる分際じゃないよ。

律太のこと、応援することが彼を救う一番の方法なんだ。


駆け出す足は自然と軽く、いつもより早く動いた。

早く家に帰りたかった。

早く、早く、早く、少しでも早く。

私の中はそれでいっぱいだった。


好きって苦しい。
好きって悲しい。


燈太を好きになったときと同じだ。
溢れた涙は向かい風に吹き飛ばされていく。
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