さよならはまたあとで
走れ
日曜日。
昨日の遊園地での足の疲労感が残る中、私は重たい瞼をやっとのこと開けて、洗面所で顔を洗って、髪をとかす。
それからリビングへ向かった。
「優恵ー、新聞持ってきてくれるか?」
眠そうなお父さんの声に私は顔を上げる。
淹れたてのコーヒーの香りが鼻をくすぐる。
きっとお父さんもさっき起きたばかりなんだろう。
私は頷くと、お母さんのサンダルに足をつっかけて外へ出た。