さよならはまたあとで
小学6年生の4月

突然私の学校に転校してきて、席が隣になった。

人の顔をろくに見れず、まともに会話さえできなくなっても、もともと明るくて楽しいことが好きで、誰かと一緒にいることに幸せを感じていた私は、それでもなお、1人になりたくないと心底願っていた。

その時の私なりに、
事件前仲がよかった子たちにしがみついていたが、彼女たちは明るくて元気な私が好きなだけだったようで、それを失ってしまった私なんかと仲良くしてくれるはずもなく、私はだんだんと孤立していった。


最初は悲しかった。


今まで学校にいれば誰かしら必ず側にいた私にとって、孤独は屈辱だった。
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