さよならはまたあとで
「それで、もしその人が死のうものなら、俺は全力で助けに行く」
私はふと思い出した。
律太は、そう言って笑っていた。
そうか。
私が彼が死ぬのを止めればいいんだ。
それは私にしかできないことだ。
溢れかえっていた後悔が、すっと引いていくのを感じた。
彼の死因は「自殺」だった。
彼が自殺しようと思う原因を取り除けば、それか、彼にこの世界に未練を残すかすれば、可能性はなくはない。
私は決めた。
運命を変えてやろう、と。
絶対に律太を死なせたりしない、と。