さよならはまたあとで
私はまず、律太の一番仲の良い友達に、彼のことを聞くことにした。

人と話すことは怖かったけれど、1年後の今を考えると、知らないふりをしてしまう方が恐ろしかった。

私は一日中律太を観察し続けた。

そして一人、話を聞く相手を決めた。

それは、葛城 空飛(かずら そらと)。

私にしつこく話しかける律太を止めようとした人だ。

彼なら何か知ってるかもしれない。
< 53 / 256 >

この作品をシェア

pagetop