さよならはまたあとで

「あいつ、月曜日と水曜日と金曜日は急いで帰るんだ。いつも、知り合った頃から」


なるほど、確かに今日は金曜日だ。


「火曜日と木曜日はバイトらしいんだけど、月水金に早く帰る理由は、俺も教えてもらえないんだ。あぁ、そういえば自分の家のこととか、小学生の頃のこともあまり話さないな…」


彼はその後も、中学時代は一緒にバスケ部に所属していたこと、
それなのによくバッティングセンターに通ったこと、
律太は馬鹿そうに見えて秀才なことなど、
彼は始終笑いながら話してくれた。
< 64 / 256 >

この作品をシェア

pagetop