さよならはまたあとで
「今日はありがとうございました」
ファストフード店を出ると、私は葛城に向き直って小さくお辞儀をした。
「なんだよ、堅苦しいなぁ。敬語なんか使っちゃって」
彼は「また何かあったら言ってね」と言って手を振ってくれた。
私はいよいよ分からなくなった。
どうして悩みがないのに自殺をするのだろうか。
これから1年後までに起こる何かが理由で自殺するのだろうか。
分からない。
考えれば考えれるほど頭の中がぐるぐるする。
まだまだだ。
まだ私はたくさん知らなくちゃいけないことがあるはずだ。