さよならはまたあとで
私は家に帰ると、本の部屋に入った。

私は事件のあと、ずっと本ばかり読んでいた。

だからどんどん本は溜まっていって、私の部屋にあった小さな本棚に収まりきらなくなっていた。

部屋にいくつもの本のタワーを作っていた私を見かねて、両親が一部屋丸ごと、本をしまっておく部屋にしてくれたのだ。

この部屋は私が唯一落ち着ける、憩いの場である。

家に帰って課題を終えると、私は寝るまでこの部屋にいる。
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