さよならはまたあとで
「燈太君がいたら、今頃どんな感じなのかなぁ。
私たち、ちゃんと付き合ってたかな?
同じ高校に通ってたかな?
私、燈太君にお弁当作ってあげたかったな。
もっと燈太君におはようって言いたかったなぁっ」
泣き崩れる私を、サッカーをしていた男の子は不思議そうに眺める。
私の言葉に答えるように、5時の鐘が鳴り響いた。
「帰らなくっちゃ!」
ふと、そんな声が聞こえてそっと振り向くと、子供達が慌てて帰る支度を始めていた。