さよならはまたあとで

「今日のロングホームルームは文化祭について話し合う。
まず、実行委員を二人決めたいんだけど、やってくれる人はいるか?」


そうか、もう文化祭か。


私たちの学校の文化祭は七月の第一週目の金曜日と土曜日に開催される。

一般公開日の土曜日には、どこの学校の文化祭とも重ならないのもあって、毎年たくさんの人が訪れる。

隣で律太が手を挙げるのが見えた。

律太に実行委員という仕事は適任だ。


「おぉ、芹崎ありがとう。他に…」


「俺と日高優恵でやります!」


え?


律太は先生の言葉を遮って言うと、こちらを見て「やるよね?」と言わんばかりの視線を送ってくる。
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