キミと再会
【舞美】



先生がどうしても、父親ともう一度
話がしたいと言った


家に先生を連れて帰った日



アルコール依存症だった父が亡くなった




暴力を受けることもないが
医者になる意味もなくなった


大きく成績を落とした



卒業まで、このアパートで1人暮らし


『私……お父さんが好きだった』


そう言ったら、先生は泣いた


『お父さんの為にも、医者を目指すべきだ
なりたいんだろ?』


『私のデザイン見る?』



まだ不十分なデザインを

すごい!すごい!と褒めちぎってくれた



『叔母の後を継ぐよ』




先生は、涙を目にいっぱい貯めて


『応援する』


と、言った


この日から、うるさかった先生は
私に、医者になれと言わなくなった






私は、夢を諦めた















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