王様の命令は?


娘が倒れたことよりも匠のイケメンっぷりにびっくりしてるよね、絶対。



もう、お母さんってばぁ…



チラっと視線をもう1人のほうに向けてみると。



小さな笑みを口もとに浮かべて、目を伏せる匠は「いや、モテませんよ」なんて言っている。



だれ…?


なに、今さら謙虚ぶってんだこの王様。


気持ち悪いな、そういうのいいから!


いらないから!




「お母さん、その人の笑顔に騙されちゃーー…!」



「白岡 匠です。柚奈さんとお付き合いしてます。大切にしますのでなにも心配しないでください」



「あらあら、まぁまぁ! そうなの〜!?」




私の言葉を遮って、唐突にぶっこむ匠。



この成り行きにぽかんと口が開いてしまう。



報告、いる!?


< 123 / 350 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop