王様の命令は?
私が振り回してる?
匠の中に私はどういうふうに分類されてるんだろう。
少しは昇格したのかな。
今は契約したような彼女でもない。
5人みんなで一緒にいる友達の1人かもしれない、けど……
私のこと、少しは気にしてくれてる?
ねぇ、匠。
どう思ってるの。
「最後まで言えよ。さっきの続き」
「……え、」
さっきの……続き、なんてそんなの思い当たるのは私しかいないはずなのに。
あの時の図書室でのことをきっと言ってるんだよね。
……もしかして、匠は起きてた?
何の話ですかなんて今さら知らんぷりもできず、私は目を泳がせていた。
心の準備はできたって思ってたのにいざとなると、全然ダメダメなんですが……!?
口だけか、私は。
「ぶ、文化祭の日! 匠に言いたいこと、ある」
「……聞いてやるよ」