王様の命令は?
小さく首を傾げる彼女は雑誌から抜け出してきたようなモデルさんのように可愛い。
こんな子も学校にいるんだ…って、見つめてしまう。
「匠くんは誰を見つけて来たの?」
珍しく匠が黙ったままでいるな、と思ってちらっと見上げる。
なにも言わないの?
…あなたが何も言わないなら、私言っちゃうからね。
「もし匠がまだ見つけていないって言ったら立候補してくれますか?」
「まぁ、うん……考えてもいいよ。てか、あなた誰?」
「本当!?私あなたに出て欲しいです!」
「え?」
「あなたなら優勝間違いなしです!抜群のスタイルに超小顔だし文句なしの美少女!他学年からの票も集まることでしょう!」
ちょっとちょっと!
キタんじゃないこれ?
救世主現るーー!
「なあ、少し黙ろうか」