彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



「ますみっちずるい!嘘のルール決めないでよぉ~あたしも凛道君が良いのに!」

「そういう君は、ミッチーちゃん!?」

「ミッチーの言う通りだよ!ますみ、それはずるくない?いくら今回は、ますみに凛道さんを優先させると言ってもさぁ~私も凛道さんが良いわ!」

「リリに賛成!チャンスは公平でしょう!?」

「だったら、みんなもアプローチしたらいいじゃない?」

「は?」



文句を言うJK達に、笑みを浮かべながらますみちゃんは言った。

このやり取りは不釣り合いな笑顔で。


「みんなが今日、ますみに遠慮してくれてるのは知ってるし、超感謝してるよ?でもさーますみの紹介がなかったら、蓮君に会えなかったのも・・・わかってくれるよね?」

「言うよねぇ~ますみっち!この小悪魔め♪」

「でも、ますみの言うことも正しいわ・・・」

「そうね!凛道君、ミッチーとメアドを交換して!」

「私の家のクルーザーで、遊ぼうよぉ~朝の海も夜の海も素敵よ!」

「携帯の番号を教えて下さーい!!」


「わぁあー!?来ないでくださ~い!!」



ますみちゃんの言葉を合図に、一気に押し寄せる女の子の波。



〔★嬉しくないモテ期だ★〕



「凛!高千穂の前だぞ!?どこまで無神経なことすれば気が済むんだ!?これ以上、好き勝手は~!?」

「させときゃいいっす!!関係ないっすよ!」

「た、高千穂!?」

「カンナさん!?」



怒る瑞希お兄ちゃんにカンナさんが言い放つ。



「デートでも、なんでも勝手にすりゃあいいだろう!?あたしは知らねぇよっ!」

「ちょっとカンナさん!?」

「ますこだか、ますえだか知らねぇけど、さっさとデートの計画でも立てやがれ!」

「もちろんそうしまぁーす!蓮君、デートする日と、待ち合わせ場所はどこにしよっかぁ~?早い方が良いよねぇ♪」」

「だから本人無視して、外野が決めないで下さい!!」




カンナさんの言葉を真に受けて、勝手に決めるますみちゃん。

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