彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
◆不意打ち多発!?ヤンキーも真面目っ子も敵が多い!?
ますみちゃんと喧嘩した翌日。
「おはよ~凛ちゃん♪」
チュッ♪
「あうぁ?」
「食事が出来てるぞ、凛道。顔と手洗いとうがいをして食べろ。」
モニカちゃんからのほっぺにチューへのモーニングキスで起こされ、獅子島さんにご飯を与えられて帰された。
「寄り道せずに帰れよ、凛道。」
「あまり無理しちゃダメよ、凛ちゃん?」
「はい・・・ありがとうございました。」
お礼を言ってフェリチータをあとにした。
「あーあ・・・夜店の手伝いにも参加できなかったな・・・・・・」
けっきょく、朝方まで獅子島さんは見張っていた。
モニカちゃんも一緒だった。
抜け出すのをあきらめ、少しだけ目を閉じたつもりだった。
(それが朝まで爆睡するなんて・・・・)
つかれていたのかな?
いろいろ、ますみちゃんのことで聞きたかったけど聞けなかった。
(性同一性障害についても・・・・)
「それはまた今度ね?一度に話すと、凛ちゃんの頭がパンクしちゃうからね?」
肝心のモニカちゃんは、そう言って教えてくれなかった。
(どうしよう・・・・まっすぐ帰るにしてもまだ時間がある。)
お母さんにはお昼頃帰ると言っていたので寄り道した。
もっとも、素直に帰宅する気になれなくて、夜市の場所へと向かった。
公共機関の乗り物は動く時間だったので、単車なしでも移動で来た。
祭りの後の会場は、ゴミを清掃する運営院の人達の姿があった。
(瑞希お兄ちゃん、いないかな?)
こそっとかげから様子をうかがっていたら。
「あれ!?もしかして、チョコー?」
「ひゃ!?」
声をかけられる。
ドキーン!として、振り返れば。
「君は、ちーちゃん!?」
「やっぱ、チョコたんじゃんか~?」
チャラオだった。
軍手をした手にジュース2本持ち、ビニール袋を下げて立っていた。