彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)


ちーちゃんに話した。

身元がバレるようなことは、フェイクを入れて話した。

可愛い子から告白されて、断ったこと。

その子が実は男の体を持つ女の子で、男の体だから断ったと思って怒らせたこと。





「僕・・・・その子を傷つけてしまった。誤解されたままは嫌なんです・・・。」





ちーちゃんは、静かに私の話を最後まで聞いてくれた。





「連絡を取りたくても、それっきりつながらない。かけなおしたけど。」

「その子は傷ついたかもしんないけど、『慣れっこ』じゃない?」

「え?」






話し終えたあたりで、黙っていたちーちゃんが言った。




「だってその子、今までにそういうことが何度もあったんでしょ?先に言わない方が悪し、お互いさまじゃん。」

「そんな言い方ないよ、ちーちゃん!

「だって、マジっしょー?きっとその子、拒否されることにもなれちゃったんだよ~ダメだと感じたら、すぐに諦めて、逆ギレしてるだけ!チョコちゃんを許さないって言ったのも、八つ当たりってゆ~かー」

「拒否されてることになれている・・・?」

「そう!その心理は、いじめられっ子と同じ!やられることに、なれちゃってるわけ!」

「あ。」




その例えでハッとする。





(そうだよ・・・・理由は違っても、感覚は似てる。)





いくら言っても無駄だから、変えられないからと耐えてる。

ますみちゃんも、今まで付き合った男子のことをぼろくそに言ってた。

それでも、女の子として付き合いたいって思うのは・・・・。




(いじめと似てる・・・・・・・・?)



「いつかはやめてくれるって・・・・わかってくれるってくる人が出てくると思ってるから・・・・?」



(諦めているけど、心のどこかで思ってる。いじめを止めてくれる人がいると・・・それを待っている心境と同じなのかもしれない・・・・)



「ビィ~ン、ゴゥ♪!!」







私の言葉に、グッと親指を立ててながら笑うちーちゃん。




< 424 / 715 >

この作品をシェア

pagetop