彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
「彼は僕と同じで、あなたのことが大好きで、龍星軍が何であるかよくわかってます。」
「俺としては・・・・凛の方が理解してくれてる気がする。」
「え?」
「凛は、自分からトラブルを起こさないしな?」
「2代目はそうだったんですか?」
何気なく聞けば、瑞希お兄ちゃんの目じりが下がった。
「そうだな・・・イノシシ武者みたいなもんで・・・どこにでも首を突っ込んだな。」
「――――――僕は違いますっ!」
「凛?」
悲しそうな顔で語る彼に、私のアゴを掴んでいる手を握りながら言った。
「僕は、トラブルに関わったりとかしない!巻き込まれてることは多いけど、絶対に、瑞希お兄ちゃんを悲しませない!離れないよ!?」
「凛・・・」
「それだけ僕は、真田瑞希さんが大好きだもん!」
愛してるから。
ストレートな愛の告白。
それで瑞希お兄ちゃんの表情も変わった。
「ホント・・・・お前も相当なブラコンだなぁ~?」
くっくっくっと、肩を震わせながら笑う。
そして、私のアゴから手を離すと、瑞希お兄ちゃんの手を握っている手の上に、あいていた彼の片手が置かれた。
「まるで、恋愛漫画の告白みたいだったんだけど?」
「あ!?」
しまった!やりすぎた!?
「いえ、あの~」
「あはははは!わかってるよ!できれば、女の子に言われる方がよかったけどな~」
セーフ!そうとってもらえた!
(とはいえ・・・本気で大好きって言ったのを、こういう風にフルーされるのも・・・)
乙女心的には複雑なんですが?
〔★複雑にしたのは凛だ★〕