彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
(あと数日で、終業式か・・・)
ここ最近、異常なぐらいのトラブルが多かった。
お祓いをしてもらったおかげか、身体も気分も軽い気がする。
(でも、理由はそれだけじゃないのよねぇー・・・・)
昨日、部屋を捜査した。
瑞希お兄ちゃんからもらった盗聴器&盗撮器が部屋にないかどうか調べた。
まずは盗撮。
デジタル腕時計式の装置を腕にはめて部屋に入る。
見るふりをして画面の文字を確認する。
普通のデジタル表示ならいいけど、時間と『日付』が表示されたら部屋の中にある証拠。
結果。
(盗撮器はなかったのよねー・・・・)
反応がなかった。
それでホッとする。
見られていないなら、次はやりやすい。
音楽をかけて、同じように先にスイッチを入れていた盗聴発見器で部屋の中をぐるりと回る。
電波をキャッチすれば、アウトなのだが・・・・
(あった。)
ベットの近くで反応が出た。
(盗聴器はある!?)
ここまでするとは思ってなかった。
さすがに、ここまでしないだろうと。
まだ高校生だよ?
この間まで、中学生だったんだよ?
それがいくらなんでも――――――――
(気持ち悪い。)
好きな音楽が流れている部屋を出る。
アイツらが来た日から、部屋でなにをしているかは聞かれていた。
(反応があったのは、)
部屋の前でどうしようか迷ったが、一階へと降りる。
両親は仕事でいない。
玄関へと移動する。
入ってすぐに、何もないと結果が出ていた場所。
トイレよりも、私の部屋から少しだけ近い。
靴箱の側に座り込んで携帯を出す。
凛道蓮用の携帯の電源を入れて、瑞希お兄ちゃんにメールした。
―どうしよう!僕のベットの側で盗撮器の反応が出たよ!!―
震える手で、送信ボタンを押す。
すぐに、マナーモードの携帯が鳴る。
返事のメールだった。