彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
「せやで、凛!わしのことを思うなら、朝霧はんへの報告せんといてぇー!!」
(仕方ないなぁー・・・・)
手を合わせる相手に、じぶしぶ、自分を納得させる。
「わかりました・・・発信ボタンを押す前でしたので、やめておきます・・・」
「うはははは!うんうん、それでええんや♪ちゅーことで、みんなで仲良く合コン行って彼女作ろうで!」
「「「「「みんな?」」」」」
ヤマトの発言で、私を含めた全員が固まる。
「なんや凛、忘れたんか!?わしら以外も誘ってええっちゅーとったやん!?」
「それはそうだけど・・・円城寺君達、来る?」
付き合いが始まったばかりで、みんなが女子に対してどういう考えかわからない。
「はあ?合コンに来いだぁ・・・・!?」
「俺ら硬派ヤンキーが、『龍星軍メンバー』が合コンですか~?」
「その言い方やめろ、円城寺、長谷部!凛さんは、五十嵐を思って言ってるだけだろう!?ここは・・・折れるしかないだろう?」
「そうだな・・・2人だけってのも、ハーレム狙いで印象悪くなるからな。俺、付き合ってもいいぜ?」
にらみ、あざ笑い、遠まわしに言って、渋々答える4人。
(・・・・みんな・・・・・硬派ヤンキーは、合コンが嫌みたいね・・・・)
〔★わかりやすいリアクションだった★〕
「ラジオのため、凛の道のメンツと龍星軍の立場を考え、今回は参加してやる。」
「うわー上から目線でありがとう~円城寺君。」
「うははははは!ラジオってわしのこと?」
「あーあ!面倒くせ~!まぁラジオ君のおかげで、桃山女学院の女を見物できると思えば、自慢話になるよな~」
「なぁ、わしのこと!?なぁなぁ??」
「秀は切り替え速いな~俺は女のご機嫌取る話ができるかどうかで、焦ってんのにさ~騒音男のおかげで、いい迷惑だぜ!」
「なぁなぁ、それもわしのことー?」
「馬鹿野郎、テメーら!男が女に媚びてどうする!男らしくふるまってこそ、凛さんはますみって女を惚れさせ、サングラスの馬鹿のために自己犠牲を持って、合コンの参加を決められたんだぞ!?!やっぱり、硬派が世界を平和にするんすね、凛さん!?」
「世界平和はともかく、僕とますみちゃんは赤の他人ですから。」
「うはははは!誰も本名で呼んでくれへんのなぁー!」
ヤマトの言い分もわかるが、乗り気じゃない4人に不安を覚える。
これで合コンに参加していいのか、と。
(こういう時、カンナさんがいれば頼もしいのになぁ~)
「そういえば、カンナさんはどうしたの?今日は来ないんですか?」
「あ!?カンナ、だと?」
私の問いかけに、ビクッとする円城寺君達。