彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
「ばかかぁー!?足手まといだっての!」
「うはははは!せやけど、えんなんとか君のおかんに任せるのも、怖かったからのぉ~」
「た、確かに・・・個性が強すぎだが・・・」
「そりゃあ、オメーらが初対面だから!毎日いれば慣れるわ!!」
「毎日おらんと、慣れへんのんかー!?」
「やかましい!悪かったなぁー!?」
「うはははは!悪ぅはないけど~はよう行かんと、間にあわへんで~?何時や!?」
「11時30分だな。」
答えたのは可児君。
「ここからなら、30分で着くが~」
「パンピーをこのまま連れてくのはなぁ~」
「ええやん、カンナはん!自分かて行くやん!」
「あたしはいいんだよ!」
「そうだ、カンナは俺らと同等!つーか、小林の場合は、真夜中に出歩いて良いタイプじゃないだろう!?親がうるせぇだろう!?」
「あ、そのことなら、大丈夫です!」
「「「大丈夫!?」」」
「だとぉ~!?」
声をそろえる3人と、にらむ円城寺君に、ドキドキしながら伝えた。
「両親には、幼馴染の家に泊まると言ってきました!アリバイ工作も万全ですので~」
「ほな、問題あらへんわ!うはははは!」
「ばっか!そういう問題じゃないだろう!?俺らが向かう先に問題があるんだぞ!?」
「どーすんだよ!?引き返すかぁ~!?」
「くっそ!今からおろしていく時間はねぇし~おい!」
「はい!」
私のことだと思って返事をしたら、首だけでこちらを見る。
ギロッと睨みながら言われた。
「その関西人の後ろに隠れてろよ!いいな!?」
「あ・・・ありがとうございます!」
「ボケ!そこは、わかりましただろうが、小林!?」
「はい、わかりました!」
それで円城寺君はもう一度舌打ちをする。
正面を見る。
そんな彼に合わせて、私が乗っているバイクを含めた、他のバイクのスピードも上がる。
それで、私がいることが許されたのだとわかった。
(よかった・・・・これで、凛君のことを最後まで・・・・)
ホッとしたら、声をかけられた。