彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
「ど、どうしました!?拷問を受けておかしくなったんですか!!?」
「ばか!!おま・・・くっくっくっ!蛇塚がよこした案内役を振り切って、勝手にこっちに来ただろう!?」
「時間の無駄だったからです。」
「ぎゃははははは!マジで言ってやんのぉ~!凛道~お前が予想外するから、蛇の目の奴ら慌てたんだぜ~?」
「慌てた?」
「黙れテメーら!」
「お前が黙れバーカ!暴走そうする凛君に焦るお前ら見ものだったぜー!?」
「しかも、準備万全で用意してた正面じゃなくて、背後から飛び出てて!だはははは!」
「めっちゃ、びびりやがってよぉ~!おまけにわざわざ、凛君のいる位置に合わせて、向きまで変えて~!あははははは!」
「こうやって俺らを移送させてさ~おかげで、凹られた分だけスカッとしたぜ、凛道!サンキュー!」
「ナイスだぜ!!」
「2人共・・・」
本当なら、文句1つでも言われそうなのに・・・
(笑って済ませてくれるなんて・・・優しいな。)
〔★本当に笑えただけである★〕
「ありがとう、2人共!おかげで、心置きなく蛇塚を消滅させられるよ!!」
「ふざけるなぁぁぁぁ!!」
感動の思いで言えば、汚い声が響く。
「人質の分際で、なめんなよ!?」
バキ!
「う!?」
ドス!
「が!?」
「秀君!悠斗君!」
笑っていた2人を殴る蛇塚。
それで私のなごやかな気持ちも吹き飛ぶ。
「なにするんだ!?無抵抗の人間を殴るなんて・・・・どこまでくさってる!?」
「テメーに言われたくねぇぞ、この非常識野郎!凛道!!約束通り、1人で来たようだな・・・!?」
「ああ、1人で来たぜ!旗もここだ!!」
かかっていたエンジンを切る。
ライトはついた状態で、バイクから降りる。
そして、シートのトランクボックスから、折りたたんだ旗を見せながら叫んだ。