お金か愛か～16歳男子の決断～

「あっ！惟智！…ん？隣のかわいい子だれだれ？」


智柚のクラスの前を通りかかると、元気よく智柚が登場した。


歩莉がかなりびっくりしている。


「智柚…もう少しおとなしく出てこいっつーの…。」


俺がそう言うと、智柚は「えへっ♪」と舌を出した。


なんで俺はこいつと双子なんやろう…そう思ってまう。


「惟智…？」


歩莉が不思議そうに聞いてくる。


あっ、歩莉は転校してきたばっかやからわからんよな。


「こいつは内村智柚。俺らの隣のクラスな。で、こっちは中原歩莉さん。」


「内村？」


そう言いながら歩莉は俺と智柚を交互に見る。


「智柚は双子の妹なんだよ。俺が一応兄貴。」


歩莉は納得した様子。


「どうも♪智柚です！智柚って呼んで！歩莉ちゃん！」


「歩莉でいいで！どぞよろしく♪」


歩莉と智柚…なかなかいけそうかもな。