お金か愛か~16歳男子の決断~
それから掃除をして終学活が終わった。


「惟智~!帰るで!!」


廊下からでかい声が聞こえた。


…智柚…うるさい…。


「惟智?」


今度は隣から声が聞こえた。


歩莉や…///


「ん?」


「あたしも一緒に帰っていい?」


えぇ!?


一緒に!?


「い…いいで?智柚と都希も一緒でよかったらやけど!」


動揺を必死に隠しつつ言った。


「ありがと!」


またや…。


歩莉の笑顔で心臓がドキドキしてる…。


俺の心臓大丈夫かな…?


「じゃ、行こか!」


「うん!…って、都希くんは?」


歩莉が都希の机を指差す。


「都希はあそこ。小学生ん時からいっつもあれやねん。」


智柚といっぱいしゃべりたいんだろうな。


「都希くんってもしかして…」


歩莉がぼそっと言った。


「もしかしてちゃうよ。…わかりやすいやろ?」


俺は都希を見ながら笑った。



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