デキ愛レッスン！？

わざとぬるめにしている湯の中から、「ホゥ」という夕雨子の満足気な溜息が、浴室に響いた。
時刻はもう正午に近いものの、「また風呂に入るのかい？夜もお風呂に入ったのに。しかもまだ朝だよ。贅沢だね」と、同居していた祖母が生きていた頃、よく小言めいた口調で言っていたものだ。
確かに、夜にも入浴した上で翌朝また入浴することは、贅沢なことかもしれない。だが、夕雨子にとってブランチ後にお風呂に入ることは、いつもより遅く起きることも含めて、仕事が休みである水曜日の、いつもの過ごし方なのだ。